「オレンブルグ国立大学の日本の日」 ~学術・観光・太鼓~10月31日から11月1日まで「オレンブルグ国立大学日本の日」の一環として、愛媛県の代表団が当大学にいらっしゃった。この訪問は、日本の一地方とオレンブルグの友好関係の始まりとなった。 代表団は、坊っちゃん劇場の代表取締役である越智陽一氏(代表団団長)、愛媛県議会や愛媛県庁の方々、愛媛大学や地元企業の代表者、そして「津軽三味線・和太鼓だんだん」のミュージシャンの方々という14名から構成されていた。 10月31日(月)は、オレンブルグ州の文化・外交大臣エヴゲーニヤ・シェフチェンコ氏との会見の後、当大学のスヴェトラーナ・パンコーヴァ副学長とエドゥアルド・ヤサコフ国際協力統括局長とリュドミーラ・ドカシェンコ日本情報センター長との会談の場がもたれた。その会談中に、愛媛大学とオレンブルグ国立大学の間で覚書が取り交わされた。愛媛大学の大橋裕一学長と当大学のジャンナ・エルマコーヴァ学長との面会は2016年の4月に松山市にて果たされており、その時に協定を結ぶことで双方同意していた。日本からの代表団はすでに愛媛大学側の署名がなされた書類をオレンブルグへ持って来てくださったのだ。 学長の代理として訪問された愛媛大学国際連携支援部の岩田剛氏は、ロシアの大学とは、学部間の協力関係を持ったことはあったが、大学間の協定締結は初めてのことだとおっしゃった。続けて、岩田氏は、当大学との協力関係は学生研修から始まり、その後より学術的な方向へ以降するだろうと説明した。彼は、愛媛大学が地質学、数学、考古学の研究も行っていることを強調した。 スヴェトラーナ・パンコーヴァ副学長は、当大学と長年協力関係にあるもう一つの日本の大学である広島大学についても言及した。学生のためのサマースクール、物理学や化学の分野での共同研究、伝統的な国際科学会議・・・。彼女は、愛媛大学との関係も同じくらい実り多きものになるよう願った。 「大学間の協定締結は、愛媛県とオレンブルグの両議会の友好関係やビジネス分野でのパートナーシップの始まりにもなるでしょう」と愛媛県議会議員である西原進平氏は確信を持っておっしゃった。 愛媛県には雪があまり降らないので、オレンブルグに降り始めた雪を楽しんでいただいたようで、「私達の協力関係の歴史の第一歩が、この白く美しい雪の上に描かれていくでしょう」と生き生きと話してくださった。 愛媛県の観光展が行われている3号棟のホールにて、スヴェトラーナ・パンコーヴァ副学長は、署名済みの包括的連携協定の書類を厳かに岩田氏に託した。会場は温かい雰囲気に満ち、代表団の方々は観光展に訪れた人々にプレゼントを配ったり、当大学の教師達と英語や時には日本語で交流されたりした。これら全てが、愛媛の皆様が持って来てくださった鮮やかなオレンジ色のポスター(オレンジ色のみかんは愛媛県のシンボルの一つである)や、折り紙や日本の人形などの展示品に囲まれて行われた。 「津軽三味線・和太鼓だんだん」の演奏は、言葉どおり会場を湧き立たせた。津軽三味線の第25回全国大会優勝者である堀尾泰磨氏は、大変表情豊かに太鼓を連打し、三味線を奏でた。聴衆は、ありがたく彼の褒め言葉を聞いた。ロシア人のためだけに彼は「日本のバラライカ」で「カリンカ」を演奏してくれた。 その後、愛媛県企画振興部文化・スポーツ振興課の松井慶介主幹が愛媛県についてのプレゼンテーションを行った。彼は、地元の名所の一つである松山城を紹介した。まさにそのお城で、ロシア人の若者と日本人女性の名前が刻まれた日露戦争時代のコインが見つかったのだ。彼らの恋愛をモチーフとして、『誓いのコイン』というミュージカルが制作された。2012年にオレンブルグ市民もそのミュージカルを観劇するチャンスに与った。発起人であり、坊っちゃん劇場の客演をセッティングしたのは、オレンブルグ国立大学の日本情報センターだった。松井氏は、この文化的な出来事を友好関係の始まりとみなしていた。今回は、希望者全員が坊っちゃん劇場の別のミュージカル「鶴姫伝説」のビデオを鑑賞させていただいた。 さらに、松井氏はご自身の県の観光面での可能性について語られた。ロシア人観光客は、海の底を歩いたり、広島から愛媛へ伸びる橋を自転車で駆け抜けたり、花見をしたり、3000年の歴史をもつ道後温泉につかったり…とさまざまなことが愛媛で体験できる。 「オレンブルグ国立大学日本の日」には、立法議会議員であるゲンナージー・アヴェリヤノフ氏と、オレンブルグ州のスポーツ体育・観光大臣代理であるヴャチェスラフ・ホフロフ氏も訪れた。彼らは立法議会とオレンブルグ州政府を代表して、愛媛県からの代表団に挨拶した。 「オレンブルグの観光産業界で、この協力関係の発展は注目されるべきだ」とヴャチェスラフ・ホフロフ氏は言った。「私たちは国家機関の代表として、愛媛県の方々と力を合わせて、観光産業における協力のために好ましい環境を作るつもりだ。これは住民同士を近づけるために重要なことだ。」 同じ日に、代表団は日本の「五色そうめん」を調理するワークショップも学生向けに開いてくださった。調理はほんの数分で、試食へと移った。 11月1日には、大学の外もご案内した。代表団は第二次世界大戦後にオレンブルグで亡くなった日本人戦争捕虜の記念碑に花を手向けた。彼らは、オレンブルグ市長のエヴゲーニー・アラポフ氏と面会した後、文化・歴史複合施設「民族村」や、ピラゴフ記念国営診療所や、M・ゴーリキー記念オレンブルグドラマ劇場を訪れた。「津軽三味線・和太鼓だんだん」はロストラポーヴィッチ記念オレンブルグ国立芸術専門学校でも演奏してくださった。 第13回「オレンブルグ国立大学日本の日」は、私たちの心に強い印象を残し、町に新しいつながりをもたらした。 オレンブルグ大学報道部
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